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2021年5月21日 (金)

データベース:スマホ用バージョンを作り始めました

RecLib データベースのスマホ用というか「画面が小さい」端末用のバージョンを作り始めました。

私、スマホは嫌いです。モバイルが必用ならば、それ用の端末を用意していたので、スマホでモバイル・・・はなかったのです。(リタイヤしたのでモバイル端末は不要。PCは手元にあるけど通信インフラは解約)。今手元にある「モバイルできる機器」はスマホだけ。

スマホが嫌いな理由は

・画面が小さい。(一度に表示できる情報が少ない)

・めんどう。特に文字入力が面倒。「あ」をタップして、もう一度タップすると「い」になって・・・やっとれん。キーボードの方がはるかに簡単。・・・皆さま、こんなもの、よく使っているなぁ・・・と思うんですけど・・・でも、それが主流なんですよね。

1年ほど前に携帯電話屋が「2Gサービスは終了する。スマホに買い替えろ」と言ってきたので仕方なくスマホを買いましたが、いまだに通話以外には殆ど使っていません。

で、スマホで RecLib データベースをアクセスしたら、とうてい使える状態ではない。大きい画面前提で作っているので、縮小表示された画面は小さすぎて何がなんやらよ~わからん。ズームするにしても、必用な情報がどこにあるのか分からん。

作った本人でさえ「必用な情報にたどり着くには上下左右どちらにスクロールすべきか」・・・と考えてしまうんですね。これでは使えない。というのは、ずいぶん前に分かっていたんですけどね・・・スマホは嫌いだ・・・

という事で「小さい画面用バージョン」を作り始めました。左右スクロールなし、上下スクロールだけで必用な情報にたどり着ければいいだろう・・。。

第2版をベースに作り始めました。ベースは第2版(という事は、第2版は「比較的マシ」な状態になった)。作業を初めてみると面倒なこと。画面幅が小さいというのが、これほど問題だとはね。なにしろ、昔々のMS-DOSの頃のPCの画面幅(640ピクセル)よりも狭いんだから。

デバッグはPC上のブラウザのウインドウ幅をいっぱい縮めてやっています。横幅は485px。これより幅の狭いスマホ、けっこうあるみたいですね。まぁ、ある程度出かがったら「本物のスマホ」でテストするか。

今のところ動いているのはログイン、音楽家辞典の一部だけですけど、まぁ、気長にお待ちくださいませ。

2021年3月21日 (日)

児島のジャズスペース LAMPへ行ってきました。

時の回廊のマスターに「こんな店があるよ」と教えてもらって、児島の小さなジャズ喫茶「ジャズスペース LAMP」へ行ってきました。老夫婦でやっておられます。「いかにも喫茶店」ではない。通されたのは「普通の家の普通の部屋」でした。ン十年前の基準の応接間かな。「ゆっくり、くつろいでほしい」ので、お客さんは1組(1人)づつだそうです。なので、要予約。

お爺さんとJazz談義、オーディオ談義をウダウダやりながらコーヒーを頂きました。
ガラード401、SME3009(だったと思う。3012だったかも・・?)、オルトフォンSPU-GTのプレーヤー、イコライザーは何だったか忘れた、マッキントッシュC22+MC275。他にトライオードのKT150のアンプ。プリアンプがもう1台。アキュフェーズだったと思う。
スピーカーはJBL4435、アルテックの605(多分クレッシェンド)とタンノイ。タンノイはクラシックのリクエストがあった時だけ使うみたいです。私はJazz好きなので、そしてアルテックはあんまり好きじゃないので、JBLだけ聞きました。いい音。
Jazz談義、オーディオ談義をウダウダやりながら・・・が苦手な方にはお勧めではないかも知れませんね。なにしろ、他には「お客さん」はいないんだから。


ジャズスペース LAMP 【要予約】

岡山県倉敷市児島味野上2-7-40  Tel:086-472-4983
住所で検索すると「鮎かど釣具店」がヒットしますが、その場所です。

駐車場は1台のみ。釣具店は既に廃業みたいです。
メニューはコーヒーのみ(みたいです)¥800より。

・・・最初「¥600」と書いたけど「¥800」が正しい。ごめんなさい。

2021年1月 2日 (土)

聴衆を指揮しなかったね、ムーティさん

皆さま、あけましておめでとうございます。

昨日(元日)、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを聴きました(TVなんで、画像付き)。棒はリッカルド・ムーティ。要所々々で拍手の音が聞こえました。なんでも事前登録した世界中の視聴者がオンラインで拍手しているのだとか。ならば最後のラデツキー行進曲では世界中の聴衆を指揮するよね・・・と思って・・・そろそろ終わりだな、美しき青きドナウも終わったし。で、手をたたく準備をして・・・おう、ラデツキー、なんですがムーティさん、カメラに向かって指揮、しなかった。何となく残念。指揮者によっては聴衆を指揮したりはしないんですが、以前ムーティさんは指揮していたような覚えがあります。やっぱし、カメラに向かって(私に向かって)指揮してほしかったなぁ。

さてさて、ESL63復活の作業は、1台目の最後のエレメントのクリーニングがほぼ終わりました(「ほぼ」という事は、まだ終わっていないけど、残り僅か。です)。今までにクリーニングしたエレメントを見なおすと、「きれい」なものから「まっ、いいか」のもの、「これはちょっとねぇ」までいろいろ。その時の気分で「良し」とするレベルが異なっていたようです。どうせやるなら徹底的に、なんで、以前にクリーニングしたものを手直しする事になりそうです・・・と言うか、手直しします。

ところで元に戻って「TVなんで、画像付き」って感覚、TV屋さんに分かるかなあ・・・

2020年11月17日 (火)

ESL-63復活と改造プロジェクト(7)

7.バスカットと保護回路7.バスカットと保護回路


この記事「ESL-63復活と改造プロジェクト」には「分解しました」「・・を外しました」などという記述がたくさん出てきますが、これは「私はこんな事をしました」という事を書いただけです。それが適切かどうかは分かりませんし、同じような事をなさって被害が発生しても、私としては何もできません。結果として、あなたの ESL-63 が粗大ゴミになっても責任は負いかねます。同じような事をなさるとしても、あくまでも【自己責任】でお願いします。

まずは「ESL-63復活と改造プロジェクト」の近況


ひどい状態の固定電極のクリーニングが終わりました。2ヵ月以上かかったけど、何とかなりました。これでエレメント2つ分ね。エレメントは全部で8個なんで、先は長いぞ。ふぅ~。今日の午後、3つ目のエレメントをバラシてクリーニングを始めました。まだ古い接着剤などを削ぎ落す段階なので、固定電極の状態はあまり見ていませんが、「ひどい」状態ではないみたいです。


さて、昔の改造の話続き
その頃ネット上で入手した回路図によると、(アンプからの)入力端子直後、昇圧トランスとの間に1.5Ωと220μFを並列にしたものが入っています。図面上では、ある周波数以下を減衰させる、いわゆるバスカットに見えます。並列に入っている220μFは両極性ケミコン(電界コンデンサ)。ケミコンは音が良くないし、両極性はもっと良くない。ケミコンには極性があって、逆方向の電圧をかけてはいけないんですけど、両極性ケミコンは「極性がない」「どちら向きの電圧をかけてもかまわない」ケミコンです。「極性がないケミコン」は不可能なので、実際には2つのケミコンの「-」端子同士を接続したような形になっています。普通のケミコンに逆電圧をかけるのは「禁止」なんですが・・・逆電圧をかけられたケミコンは、どても性能が悪いダイオードに順電圧をかけたような動きをします。これは音を悪くしているに違いない。低音が過大なわけでもないので、バスカットは必要ない。もし必用だったら、プリアンプとパワーアンプの間にケミコンなんか使わないバスカットを入れればいい。というわけで、このケミコンは外す事にしました。外すのは簡単。ニッパーで「プチッ!」とやるだけ。


どれほどの差があるかと、さっそく聴いてみたのですが、高音が出ない・・・なんで?
数日考えて気が付いたのは、ESLは「コンデンサスピーカー」だという事です(あたりまえか)。つまり、スピーカー自体が容量性なんです。という事は、抵抗(1.5Ω)とスピーカー自体がLPF(低域通過フィルター、高音カット)になっているようです。そこで、この抵抗を外す。抵抗の端子間をジャンパ線でショートしました。これで高音もきちんと出るようになりました。
それにしても・・・何でこんな回路(1.5Ωと220μFの並列)なんかが入っているんだろう???


ESL63には過大入力からスピーカーを保護する「保護回路」が付いていますが、これが、何と過大入力が入った時、入力端子間をトライアックで短絡するという物でした。過大入力が入った状態で入力端子間を短絡させると

・パワーアンプが可哀そう。普通、パワーアンプ側に保護回路が入っているので問題はなさそうですが

・短絡させるためのトライアックに大電流が流れる。

トライアックが壊れると保護にならない。から、抵抗を入れた。ら、高音がなくなった。ので、コンデンサも入れた。のではないか、という気がします。絶対に過大入力を入れないならば保護回路は不要。という事で、これも取り外しました。これも外すのは簡単。ニッパーで「プチッ!」とするだけ。
聴いてみて驚きました。過大入力ではない範囲の音がずいぶんクリアになった感じです。なんで?
その当時、回路図を見ても分からなかったのですが・・・今回のプロジェクトで分解したら判りました。過大入力検出部分の「アンテナみたいな記号」は、本当にアンテナだったのです。ESL63には、振動膜を球面状に振動させるための遅延回路が音声信号を昇圧した後にるんですが、このアンテナ、遅延回路付近の電磁波を拾っていました。過大入力が入ると電界(電磁界)の変動が大きくなるので、それを拾おうとしてるようです。が、アンテナからの信号はトランジスタで増幅され、それがタイマーIC(NE555)をキックしているんです。この回路では、保護回路を働かせる「しきい値」が明確ではない上に、タイマーICやトライアックのゲート電圧が不安定になってしまいます。555 への入力は「確実に Off か確実に On」であるべきで、中途半端な値であってはいけないでしょう。トライアックへの入力も同様。という事で、保護回路が半端な動きをしていたのではないか・・・と思っています。

どうであっても、音が良くなったので、まっ、いいか。

2020年11月 3日 (火)

ESL-63復活と改造プロジェクト(6)

6.デッドニング


この記事「ESL-63復活と改造プロジェクト」には「分解しました」「・・を外しました」などという記述がたくさん出てきますが、これは「私はこんな事をしました」という事を書いただけです。それが適切かどうかは分かりませんし、同じような事をなさって被害が発生しても、私としては何もできません。結果として、あなたの ESL-63 が粗大ゴミになっても責任は負いかねます。同じような事をなさるとしても、あくまでも【自己責任】でお願いします。

とりあえず、まともな音になったので、その状態で聞いていたのですが、どうも高域に「ひゃらひゃらした」固有音があるように思えてきました。せっかく貼った防塵フィルムを剥がして固定電極を固定しているプラスチックを弾くように触ると、かなり高い音の共振音が聞こえます。2~3kHzあたりか?バイオリンのE線(1弦)の開放弦あたりかなぁ・・・昔、楽器屋で「バイオリンのE線下さい」と言ったら、店員がA線を出したのを思い出したりして・・・プラスシック枠と固定電極を接着している時に気づくべきだったのですが・・・


こういう共振音が混ざると、音が濁ってしまうんです。共振周波数と等しい音が音源にあるならば、その音が強く響くだけなんですけど、音源の周波数の近くに共振があると、音源の音の振動で刺激されて共振が始まってしまい、共振音が出てしまいます。この共振音、アンプなどの歪などとは全く異なり、元の楽音とは全く関係のない音なんです。これが元の楽音と干渉すると、ひどい音になってしまいます。このような共振音がスピーカーのキャラクター、個性になっていたりして、そのようなキャラクターを好む人がいるのも確かです。でも、私の好みではありません。


どんな音かと言うと・・・アマチュアの、アマチュアとしてもレベルが低いオーケストラには正しい音程を出せない初心者が混ざっていたりします。すると「ヘタな楽団特有の」音になってしまいます。少数の初心者が出す音がオケ全体の音を台無しにしてしまっているんです。まぁ、アマチュアのオーケストラの場合は「おぉ、頑張って一生懸命演奏しているね(^o^)」でいいんですけど、ウチのスピーカーはそうはいきません。


共振をなくすには、共振する物を取り外すのが一番いいと思うんですけど、このプラスチック枠を取り外すわけにはいかない。なんたってエレメントの主要部分なんだから。そこで、プラスチック枠のデッドニングをする事にしました。デッドニングというのは、共振の強さ「Q」(Quality factor)を小さくする事です。振動した時、その振動のエネルギーを熱に変換して消費させる。結果として振動が小さくなる、という方法です。
すぐ思いつくのはブチルゴムですが、それだと剥がすのが大変です。その当時すでに「ESL63は、とっても華奢。いずれ大改造してエレメントは頑丈なフレームに固定したいなぁ」と思っていたので、簡単には剥がせないブチルゴムはやめ。結局油粘土を使う事にしました。プラスチック枠は格子状になっていて、枠1つあたり80個の枠があります。枠は長方形なので、320個の面があります。これに油粘土を付けていきました。プラスチック枠には固定電極が固定されていて、そこには高電圧(昇圧された音声信号)がかかります。固定電極の近くには油粘土を付けないように気を付けて・・・かなり時間がかかりました・・・
出来上がって聞いてみて驚きました。何に驚いたかというと・・・高音域の独特の響きがなくなったのに気づく前に、低音が圧倒的に改善されていたからです。振動膜~固定電極間の静電気力で振動膜が駆動されるわけで、ならば同じ力で固定電極も駆動されるわけで・・・油粘土で重くなった分だけ固定電極が動かなくなり、それだけ振動膜が正確に動くようになった、という事のようです。もちろん、高音域のクセはなくなりました。
ところで、この高音域のクセ、ESL63の高音域の「華」でもあったわけで・・・

2020年10月31日 (土)

ESL-63復活と改造プロジェクト(5)

5.プロジェクト概要

ここまで以前の修理、改造について書いてきましたが、このあたりで今回のプロジェクトについて少し書こうと思います。すでに書いた事以外にも改造したところもあるんですけど、それは後で書くとして、ちょっと目先を変えて。


その後も改造を重ねて「とってもいい音」が出るようになったんですが、数年で放電が始まってしまいました。ピアニッシモで耳を澄ませば放電音が混ざっているのが判る事がある状態から次第に悪化し、ついには聞くに堪えない状態になってしまいました。で、ESLはお休み。部屋の隅で粗大ゴミ状態のESLが眠っていました。捨てなかったのは「そのうち復活させる」つもりだったからです。
そういう訳で今回の復活プロジェクトとなったわけです。修理には分解が必用だし、どうせ分解して修理をするのならば、気に入らない点を全部改造してしまえ。で、「復活と改造」になったのです。


まずは修理。完全に分解して振動膜を張り替える。ネットで検索するとオーストラリアの店(イギリスではない!?)が修理キットを売っているのが分かりました。振動膜用フィルムと接着剤などなどのキットのようです。詳細は調べていませんが「必用な物一式」との事です。それがあるならば修理可能に思えるのでプロジェクトをスタートしました。・・・修理キット、まだ発注してない・・・


手順は天板、化粧ネット、防塵フィルムを外す。ここまでは簡単。次に、追加した接着剤やデッドニング材を剥がす。固定電極のプリント基板と、それを支えるプラスチック枠を傷つけないように・・・2台で1ヵ月くらいかかりました。(1日中やっているわけではないし、お休みの日もあるんで)(デッドニングについては今回書くつもりだったのですが・・・近いうちに書きます。)ここまでは難しくはありません。

次に分解してエレメントを外す。恐る恐るネジを外したりしながら1台を分解しました。予想していなかった構造だったりして、かなりの時間を使いました。オリジナルの筐体は使わないつもりなので、エレメントが破損しないように【だけ】に注意しました。あっ、高圧電源や音声信号の昇圧トランスもオリジナルを使う予定なので、これも壊さないように。


次は清掃。<----- 今ここ

固定電極は薄いプリント基板で、音が出るための穴が開けてあります。直系約 1.5mm の穴が基板1枚あたり約 12,000 個あります。1台あたりエレメントが4つ。エレメント1つに固定電極が2枚。2台で16枚の基板が使われています。問題なのは、その穴の中に古い接着剤のカスとか空気中の油分と埃の混合物とかが付着している事です。どうやってこれを掃除するか。油分と埃の混合物は大したことはないようですが、古い接着剤のカスを取るのが大変。すぐに思いつくのは「リーマー」なんですが、穴径が良く分からないし、インチサイズの可能性もある。リーマー自体は 0.1mm 単位であるんですけど、どれを買えば良いのか分からない。その上、安くない。(1本ン千円)(注:穴を大きくするための「テーパーリーマー」ではなく、穴の内側を仕上げる「リーマー」です。念のため。)色々試した結果、メガネ用のマイナスドライバで「クリクリ」やる方法に落ち着きました。それにしても、固定電極は1台あたり8枚。全部で16枚。始めてみると、1枚あたり1週間強。ならば全部で4~5ヵ月かな。最初のエレメントの2枚と、2つ目のエレメントの前面の基板はその程度で出来たんですけど、後面の基板が大変。後面の基板の振動膜側には布が貼ってあるんです。多分「これを貼ると高音が・・・」とか、いわゆる「音作り」の結果だと思うんですけど、こういう「あいまいな物」で音作りなどすべきではない。と思うので、この布は剥がして捨てる・・・剥がさないと穴の内側のクリーニングが出来ないし。ところが、2つ目の後面に使われていた接着剤が1つ目とは異なる上、分厚く塗られていました。更に振動膜側には塗料と思えるものがベッタリ。かなり分厚く塗られていました。この塗料、一部はひび割れていて、少しつつくとポロポロ落ちる部分もありました。こんな物が固定電極と振動膜の間に落ちると面白くないので、これも剥がす事にしたんですけど、これが大変。ポロポロ落ちる部分は簡単なんですけど、場所によっては強固にくっついている。削り落とすしかなさそう。サンドペーパーやスチールウールでは強力すぎて基板にダメージがありそうです。色々やってみた結果、スポンジたわしで削り取るのが良さそう。あまり強力ではないので、一気に削り取るというわけにはいきません。長い時間がかかります。その上、この接着剤や塗料、当たり前だけど穴の内側にも付着しています。眼鏡用ドライバで「クリクリ」とやっても、一気に落とすというわけにはいきません。という訳で長い時間がかかります。この1枚とは、もう2ヵ月も格闘していますが、まだ終わらない。まぁ、納期があるわけではないし、時間がかかるのは構わないけど、いつ出来るんだろう。残りの12枚にこんなのがない事を祈るばかりです。


改造(予定)

修理していて気になったのは、とにかく作りが華奢な事です。特にエレメント(発音ユニット)に外力がかかってしまう構造なのが気になります。取扱説明書には移動させる時にどこを持つべきか、なんて事が書いてあったような記憶があります。ひょっとしたらオーディオショップで聞いただけかも知れませんが。標準品(パンチングメタルの保護パネルがある状態)でも「持ち方注意」なんです。保護パネルは構造材でもあったんです。それを外しているので、大変。いずれにしても、ヘタな所を持って移動させたりしたら、エレメントに力がかかってしまいます。
そこで、強固なフレームを作って、それにエレメントを固定しようと思っています。フレームは絶縁物なのが望ましいので、アクリルの厚板を使う予定です。幸いアクリル板を加工して販売してくれる業者があります。最初は 30t くらいの厚板にエレメント部分の角穴を空けて・・・と思っていたのですが、10t くらいの板状のものを重ねてボルトで止める事にしようか、と思っています。理由はフレームが振動した時、アクリル同士が異なる動きをして、接する面の摩擦によって振動エネルギーをロスらせる事ができるのだは? と思ったからです。それに、薄い(と言っても 10t くらいですが)板を重ねた方が作りやすい。「部分的にカットして」が、「その部分の枚数を減らして」で済みそうだからです。
アクリルのフレームは木で作った外筐に「ゆるく」固定するつもり。外筐を持って扱ってもアクリルフレームにかかる力を最小限にしたい。高圧電源や音声信号の昇圧はオリジナルのまま。保護回路(過大入力があった時スピーカーを保護する回路)は全部撤去。保護回路にはサイリスタやツェナーダイオードが使われているのですが、音声信号の部分にそんな物が入るのは面白くない。サイリスタはOff状態だし、ツェナーダイオードは降伏電圧以下なんで影響はないんだろうけど、気持ちが良くない。過大入力を加えなければいいので、撤去。


早ければ来年の春ごろ完成のつもりだったけど、基板のクリーニングに手こずっているので、大幅に遅れそう。一体いつできるんだろう。・・・遅れても完成すればいいか。途中で失敗して本当の粗大ゴミになる可能性もあるんだし・・・でもなぁ。完成しないと聞けないんですよね・・・。などと言いながら、ここ数日は疲れを感じたので、それにDBの第2版に面白そうなアイデアを思いついたので、修理はお休み。

この後(清掃完了後)の予定は

採寸、フレーム設計、部材発注、組み立て。

2020年10月27日 (火)

ESL-63復活と改造プロジェクト(4)

4.防塵フィルム

この記事「ESL-63復活と改造プロジェクト」には「分解しました」「・・を外しました」などという記述がたくさん出てきますが、これは「私はこんな事をしました」という事を書いただけです。それが適切かどうかは分かりませんし、同じような事をなさって被害が発生しても、私としては何もできません。結果として、あなたの ESL-63 が粗大ゴミになっても責任は負いかねます。同じような事をなさるとしても、あくまでも【自己責任】でお願いします。


ESLは高電圧を使うので「高圧集塵機」みたいなものです。そのためか「防塵フィルム」が貼ってあるんです。これを貼るのですが、どんなフィルムをどのようのに貼ればいいのか??フレームの縁の部分に両面テープで貼るのは確かなんですけど、張力は? 適当な両面テープは?

最初に試したのはサランラップ。入手簡単。お手軽。サランラップは幅が狭く、必用な面積を覆うには不足で、いくつか並べて貼らなくてはなりません。最初は継ぎ目から埃が入るのを嫌ってガムテープで目張りしたのですが、音は最悪。高音がきつく、低音が出ない。中音もやたら荒っぽい。全部はがしてやりなおし。今度はガムテープなし。フィルムの継ぎ目はどうする??ラップ同士がくっつくだろうし、まっ、いいか。
聞いてみると、音は出るし異常音は出ないんですが、音が良くない。ラップの材質が問題なのか貼り方が問題なのか。継ぎ目があるのが問題なのか。こうなったら納得するまで何回でも張り替えてやるぜ。。。。ふぅ~。。。。
63Proに限らずコンデンサスピーカーは壁に近づけてはダメ・・という事は、振動膜の前後には何も無いのが良い・・防塵フィルムの与える影響の大きさに驚きました。サランラップの厚さは、約20ミクロンですが、本来のフィルムはずっと薄いようです。フィルムの材質以前に厚み(質量?)が問題なのかな。継目の部分は40ミクロン厚だし。何とか継目なしで、でもそんなに大きなフィルムがあるか?ネット検索すると「ESL63防塵フィルム用」のフィルムがあったのですが、50ドルくらい。高い。貼り方が分かるまでは安いフィルムを使いたいけど、そんな物あるのか・・・

ありました。45Lゴミ袋を切り裂くと、十分な大きさがあります。厚みは15~20ミクロン程度。元気が出たら、やってみるぞ。元気が出るまでに何週間か経ちました。
さてさて、ゴミ袋防塵フィルム。近場のホムセンターへ買いに行きました。薄い方がいい。とうい事で、ゴミ袋のパッケージを手に取って厚さを確認~棚に戻す、を繰り返す【挙動不審な客】をやってしまいました。買ったのは15ミクロンのポリエチレンのゴミ袋。これを何通りかの貼り方で試してみました。使った両面テープもホームセンターで買った「強力」というもの。できるだけ引っ張りながらてビンビンに貼るのが良いのが分かりました。でも治具もない状態での手作業では、どうしてもたるみが残ります。この時期にネットから入手した情報に「フィルムのたるみを取るためにヒートガンで加熱する」というのがありました。写真付きの記事で「フィルムのたるみを取るために加熱しているところ」とかの説明がありました。その記事自体があるのは知っていたのですが、リンクのタイトルは「ESL63の製造工程」かなんかで、工場の写真を見てもねぇ。で、見ずにいたのですが見てみると参考になりました。見でみるもんだね。やってみるとフィルムが収縮して、たるみがなくなります。うん、良さそうだね。まともな音が出ました。結局、ゴミ袋仕様でOKとしました。

でも「強力」両面テープではフィルムに十分には接着しない・・・暫くすると、たるみが出てしまいました。「超強力」両面テープでやり直し。オリジナル状態ではフィルムの縁からフレームにかけてガムテープが張ってあります。この問題の対策かな。

「超強力」テープでもたるみが出てしまいました。でも、まともな音なので放置。


次回は「デッドニング」のつもりだったけど、今の状況をいくらか書くかもしれない。

2020年10月22日 (木)

ESL-63復活と改造プロジェクト(3)

3.事件発生

この記事「ESL-63復活と改造プロジェクト」には「分解しました」「・・を外しました」などという記述がたくさん出てきますが、これは「私はこんな事をしました」という事を書いただけです。それが適切かどうかは分かりませんし、同じような事をなさって被害が発生しても、私としては何もできません。結果として、あなたの ESL-63 が粗大ゴミになっても責任は負いかねます。同じような事をなさるとしても、あくまでも【自己責任】でお願いします。

事件(1)

適当にデッドニングした状態で何年か聞いていましたが、ある日「事件」が起こりました。当時はまだ小さかった息子に空手を習わせていたのですが、ある日、ESLを空手の前げりの標的にしてくれたのです。う~ん、ESLは空手の練習用マットに似ていなくもない。保護板は外してあるので、幼児の蹴りでもひとたまりもありません。仕事から帰って、さて、音楽でも。ところが、スピーカーからは「ポッ、ポッ」という異音が出ています。調べてみると保護板(外してある)の内側にある「防塵フィルム」が破れ、エレメントの固定電極の接着が一部外れているようです。固定電極はかなり薄いプリント基板で、静電気力で振動膜の方に引っ張られる ---> 放電する ---> 静電気力が弱まり、元の位置に戻る ---> 振動膜の方へ引っ張られる、を繰り返しているようです。この時は修理に出しました。改造してあるにもかかわらず修理して貰え、感謝。修理費用も安くなかったのですが、段ボール箱なんかとっくに捨てているので空き箱を送ってもらい、修理品を入れて送る、修理されたものが入った箱が送られてくる、空き箱を返送。かなりの費用になってしまいました。でもまぁ、生き返ったので良しとしました。

事件(2)
20年くらい前(購入後10年くらい)に、アメリカに行く事にしました。アメリカ旅行ではなくて数年間滞在の予定でした。賃貸マンションは解約して、家財は倉庫業者にあずけることにしました。オーディオ機器は・・これもあずける事にしました。業者の荷扱いが心配だったのですが・・・

アメリカから帰って来て出庫したんですけど、防塵フィルムは破れ、固定電極の接着は何カ所も外れた状態でした。倉庫業者としては「通常の注意をはらった」のでしょう。実際、ESL以外の家財には損傷なし。でも、保護板を外したESLには不十分だったようです。前回のトラブルとは異なり破損したエレメントが多い。修理に出すと新品が買えるくらいの費用がかかりそうです。どうしよう。まともに考えれば「粗大ゴミ」にして新しいスピーカーを買うんですけど、QUADの音の良さが忘れられない。いくつかのスピーカーを聞いてみたんですけど、どうもねぇ。結局【自分で修理する】事にしました。失敗しても「粗大ゴミ候補」が「粗大ゴミ」になるだけだし。固定電極の接着が外れた箇所は何とかしてくっつける、防塵フィルムは張り替える。なんとかなるだろう。
まず、接着が外れた固定電極をくっつけなくてはなりません。本来ならば完全に分解して古い接着剤を取り除き、接着しなおすべきなんですが、そのためには振動膜を張り替える必要があると思われます。振動膜の張替えは大変そうなので、プラスチック枠と固定電極が接する部分に新しい接着剤を盛る事にしました。使ったのはシリコン系のもので、乾燥してもいくらかの弾力を保つというものです。

割り箸の先を小さなヘラ状に削たのもや、つまようじに少量の接着剤をつけて目標の場所に接着剤を盛りました。

固定電極は薄いプリント基板(多分、紙エポキシ)なので、かなり柔らかい。内側(振動膜側)にたわんでいるように見える部分は引っ張り出すようにしながら接着剤を付けました。固定電極のすぐ内側には振動膜があります。こいつに傷をつけないように気を付けながら・・・。かなりの時間を使いましたが、なんとかなったようです。ついでに、枠と固定電極に隙間がある部分にも接着剤を盛りました。

今回の復活、改造の作業中に分かったのですが、固定電極を取り付けるフレームと固定電極の間には隙間があります。接着する部分には隙間はないのですが(そうでなければ接着できない)、それ以外の部分には隙間があります。何故こんな構造にしたのかは不明ですが、そうなっています。で、その隙間には押し込む感じで接着剤を付けました。

何とかなったみたい。防塵フィルムなしの状態で鳴らしてみると、まともな音が出るようになりました。さて、防塵フィルムをどうするか。

次回は「4.防塵フィルム」

2020年10月10日 (土)

ESL-63復活と改造プロジェクト(2)

2.購入~初期の改造2.購入~初期の改造
【注意】この記事、「ESL-63復活と改造プロジェクト」シリーズには「分解しました」「・・を外しました」などという記述がたくさん出てきますが、これは「私はこんな事をしました」という事を書いただけです。そのような事を推奨しているわけではありません。それが適切かどうかは分かりませんし、同じような事をなさって問題が発生しても私には何もできません。結果として、あなたの ESL-63 が粗大ゴミになっても責任は負いかねます。同じような事をなさるとしても、あくまでも【自己責任】でお願いします。

購入したのは30年くらい前。購入して暫くは、そのままの(購入した時の状態)で楽しんでました。それまでのスピーカーよりは圧倒的にいい音だったので。でも、そのうち「中音にクセがある」ように思えてきました。独特の固有音があるというか、特定の音程が強く響くというか。そこで、中を覗いてみました。天板にある2本のネジを外すと天板を外す事ができます。ネットはマジックテープの堅い側みたいな突起に引っ掛けてあり、簡単に外す(というか、めくる)事ができました。前後面にパンチングメタルの保護板がありました。この保護板、金属板に沢山の穴を空けたもので、本体には両面テープで取り付けてありました。この保護版をたたくと「カ~ン」という音がします。う~む、中音の癖はこの保護版の共鳴であったか。デッドニングできればいいのですが、なんせ穴がいっぱい。これをデッドニングするのは大変だ。えい、外してしまえ。無償修理期間が終わるのを待って外しました。外すのはけっこう大変。かなり強力な両面テープなので、多少の力では外せません。保護版は曲がろうとどうなろうとかまわん。本体を壊さないように気を付けて・・・かなり力がいりましたが、外す事ができました。


【注】この保護版、構造材を兼ねているのが(後になって)分かりました。これを外してしまうと、全体の強度が保てないようです。結果として発音ユニット(「エレメント」と言うらしい)に無理な力が加わる可能性があります。スピーカーを移動するには細心の注意が必用と思われます。


さっそく聞いてみると、中音のクセが殆どない。やっぱりこいつが問題であったか。保護版を外すと、前後に2本づつ、上下をつなぐ柱が見えます。一見してアルミ製。これを叩くと「キ~ン」。本体をバラバラにしないと簡単には外せそうにないので、これはデッドニングする事にしました。当時 Fostex(だったと思う)が売っていたブチルゴム付き鉛テープを買ってきて貼り付けました。ついでに、そこらじゅうに貼り付けました。うん、この方が音がいい。この状態で楽しんでいたのですが・・・

次回は「事件発生~修理」

2020年10月 7日 (水)

ESL-63復活と改造プロジェクト(1)

1.はじめに


【注意】この記事、「ESL-63復活と改造プロジェクト」シリーズには「分解しました」「・・を外しました」などという記述がたくさん出てきますが、これは「私はこんな事をしました」という事を書いただけです。そのような事を推奨しているわけではありません。それが適切かどうかは分かりませんし、同じような事をなさって問題が発生しても私には何もできません。結果として、あなたの ESL-63 が粗大ゴミになっても責任は負いかねます。同じような事をなさるとしても、あくまでも【自己責任】でお願いします。


我が家にイギリス QUAD 社の ESL-63pro というスピーカーがあります。このスピーカー、「静電型」とか「コンデンサ型」とか言われるものです。普通のスピーカーは「ダイナミック・スピーカー」という形式で、磁石で作った磁界内にコイルを置き、そのコイルに音声信号を流し、発生した力で振動版を動かすものです。振動版が駆動されるのはコイル(ボイスコイル)が接続された円周状の線だけで、振動版全体が動くためには振動版自体が振動を伝達する必要があります。静電型はこれとは異なり、固定電極と振動板(振動膜)との間に高電圧をかけ、クーロン力によって振動膜を駆動するものです。特徴は、

・振動膜が全面駆動されるので、振動膜自体が振動を伝える必要がない。なので、振動膜は非常に薄いフィルム。軽い。

・効率が悪い(スピーカーに加えたパワーに対して、出てくる音が小さい)


スピーカーというもの、振動板が振動して空気を動かし音が出るわけですが、【振動板以外は振動すべきではない】のです。スピーカーユニットのフレームとか箱とかは振動すべきではありません。振動すべきではない物は「十分重く」作るべきなのですが、現実のスピーカーでは「十分重く」する事はできません・・・ダイナミック・スピーカーの振動板質量は小さいフルレンジで数グラム、大きなウーファーだと100g以上もあります。これに対して「十分に重い」と言える重さはトンの単位になってしまいます。重さントンのスピーカーを作るわけにはいきませんよね。作っても、家の中には置けない、扱えない・・・静電型の振動膜は軽いので、動くべきではない部分との質量比は比較的大きくできます。なので「いい音」が出るはずです。というわけで、購入しました。約30年前です。
静電型は高電圧を使用します。ESL-63の場合、5250V。古くなって絶縁状態が悪くなると【放電】が始まってしまいます。放電すると電流が流れる --> 電圧が下がる --> 放電が止まる --> 電圧が上がる --> 放電する。を繰り返してしまいます。この状態になると放電の具合によって固定電極と振動膜の間の電界が変化しノイズが出ます。ピュ~、ジュルジュル・・・ザザザ~ッ。とうてい音楽を聴く状態ではなくなってしまいます。というわけで、使わない(使えない)状態になってしまいましたが、音の良さが忘れられず捨てずにいました。
最近になって、音の良さを思い出して復活させる事にしました。修理に出せば簡単なんだけど、修理費用が高いし、改造してあります。修理屋さんが「改造されたものを、改造後の、故障前の、最良の状態」にしてくれるとは思えません。修理自体を拒否される可能性もあります・・・私が修理屋だったら拒否します・・・というわけで、自分で修理と改造したいと思っていたのですが、振動膜を張り替える必要があります。でも、振動膜に使えるフィルム(非常に薄い)とか振動膜を貼り付ける接着剤などなどが、どこで入手できるのか。・・・プラスチックの接着は難しいんです。振動膜も、それを接着すべき枠もプラスチックです。接着剤の説明書を読むと、XX(プラスチックの種類)には接着できない)などと書かれています。振動膜を接着するフレームの材質種類が分からない。振動膜の材質は?まともに接着できるまでの手間(接着剤選び)を考えると・・・うわぁ~、こりゃ大変だ。この理由で長い間「まだ捨てられていない粗大ゴミ」状態で部屋の片隅で眠っていたのです。
最近になって・・・と言っても2年くらい前・・・「ESL63リペアキット」なるものが売られているのが分かりました。調べてみると0.1ミリ単位の工作などといった「技」が必用そうな工程はなさそうです。こんないきさつで「ESL-63復活と改造プロジェクト」がスタートしました。


次回は「購入~初期の改造」