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2018年1月15日 (月)

燃費の話2 やってはいけないこと、やらない方がいいこと

今日は「やってはいけない」こと、「やらない方がいい」ことについて書きます。

走行中にエンジンを止めてはいけない。
燃料下り坂などでギアをニュートラルにしてエンジンを止めると、燃料は全く消費しません。
とても燃費が良くなるはずですが、これは【決して】やってはいけません。
ハイブリッド車などで、車が勝手にエンジンを止めるのならば問題はないのですが、スイッチを切ってエンジンを止めてはいけません。

エンジンの力で動かすのは車体だけではないからです。エンジンの力で各種ポンプ、発電機などが動かされます。これらのうち、「ブレーキ踏力倍力装置」が止まると非常に危険です。

ブレーキ踏力倍力装置は、非常に特殊な車(クラシックカーとかレーシングカーとか)以外の殆どの車には付いていて、ブレーキペダルを軽く踏み込めるようにする装置です。これが働かなくなると自分の足の力だけでブレーキを踏みこまなくてはなりません。急ブレーキだと、おそらく体重程度の力で踏み込む必要があると思います。普通の感覚だと、そこまで強く踏み込む事はできないし、ペダルとシートの位置関係が悪いと体が後にずれてしまい、ある程度以上強く踏み込む事ができなかったりします。走行中にこの状態になると「ブレーキが全く効かなくなった」と感じると思います。

ペダルがどれほど重くなるかは、以下の方法で体験する事ができます。
・車を止めてエンジンを止める。パーキングブレーキをかける。
・ブレーキペダルを踏みこむ。多分、いつもどおりに踏めると思います。
・ブレーキを離し、再度踏み込む。これを繰り返します。だんだん重くなり、最後には殆ど踏み込めない状態になります。この重くなった状態が、ブレーキ踏力倍増装置が働いていない状態なのです。その重さのペダルを、いつもの位置まで踏み込めますか?

というわけで、走行中にエンジンを止めるのは絶対にやってはいけません。

走行中にギアをニュートラルにするのも、やめた方がいい。
2年前の、軽井沢スキーバス事故はこれが原因でエンジンブレーキが使えなかったからではないか、と言われています。車重が軽い乗用車の場合、そこまで深刻ではないと思いますが、
・ATの場合:ギアを入れた瞬間にATを痛める可能性がある。
・MTの場合:ギアを入れるのに失敗する可能性がある。エンジンブレーキの件もありますが、ドライバーが慌てるのが危険。
というわけで、走行中にギアをニュートラルにするのは、やめた方がいいと思います。

おまけに、もう1つ。
自動車用品店やネット通販サイトで、燃費向上をうたった商品が売られています。中には「大幅に改善」とかうたっている商品もあります。私はこれらの商品には懐疑的で・・というのは、それほど効果があるならば、自動車メーカーが採用するからです。自動車メーカーは燃費向上に莫大な開発費を使い、涙ぐましいほどの努力をしています。ここを改善すると1Lあたり50m、あそこをこうやって100m、などを積み重ねて燃費を改善しているのです。「コレを取り付ければ大幅に改善」であれば、一生遊んで暮らせるほどの高値で買ってくれるでしょう。
そのメーカーが採用しないのは・・・効果がないのではないか・・・と思うからです。
でも、これは私の偏見であって、実は効果があるのかもしれません。試してみたい方は自己責任でどうぞ。

効果がなくてもともと。効果があれば儲けもの。と考えておられるならば、逆の効果(弊害)があるかもしれない事も考えてみましょう。

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