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2018年1月18日 (木)

燃費の話5 減速と停止

減速して車を止めるという事は、せっかく燃料を燃やして車に与えた運動エネルギーを捨てるという事です。これだけを考えれば「減速するな」「止めるな」となります。でも、それではクラッシュしてしまいます。なので、今回は「捨てるエネルギーを最少にする」がテーマです。

止まっている車を発進させる時、タイヤが「ひと転がり」するあたりまでは抵抗が大きいんだそうです。なので、出来れば車を止めたくない。

・信号で止まる時などは早目に減速して、ゆっくり惰力で前進する
うまくいけば完全に止まる前に青信号になる可能性があります。時速40キロで止まる位置に近づいて結局止まってしまうよりも、早目に減速して時速20キロから再加速できれば、発進して時速20キロまで加速する分のエネルギーを節約できます。

・ブレーキは踏むな
これは「ブレーキを踏まずにすむ程度にエンジンブレーキで減速せよ」という意味です。エンジンブレーキだけでは完全に止める事はできないので、最終的にはブレーキを踏む事になりますが・・。
ブレーキは運動エネルギーを熱に変換して捨てる装置なので、その時の運動エネルギーを100%捨てる事になります。ハイブリッド車であれば発電機を回してエネルギーを回収してバッテリーに充電してくれますが、100%のエネルギーを回収できるわけではありません。発電機の効率、充電の効率、放電の効率、モーターの効率などがあるので、それなりの損失があります。多分、60~70%くらいしか回収できないのではないかな? ハイブリッド車であっても、発電~充電(回生制動と言います)では間に合わないほど強くブレーキを踏むと、機械的なブレーキが働きます。機械的なブレーキで減速した分は100%捨てられてしまいます。

・車間距離は多めに
前走車との間隔が少ないと、前車が減速した時に自分も減速しなくてはなりません。前車が右左折などで減速すると、殆ど止まるくらいまで減速しなくてはならない場合がありますが、車間距離が十分にあれば、アクセルを離してゆっくり減速しているうちに前が開ける可能性があります。うまくやれば、ほんの少し減速する程度ですみます。これをうまくやるには、エンジンブレーキだけでどの程度減速できるかを知っておくべきでしょう。空いた道で、ミラーで後続車を確認しながら試してみるのもいいでしょう。混雑した道ではやらないでくださいね。「ひんしゅく星人」になってしまいます。
ちなみに、私は混雑していない道では3秒程度の車間距離をとっています。(その時の速度で、3秒かかって進む程度の距離)。混雑した道では流れを乱さない程度に、後の車のドライバーがイラつかない程度にしています。・・・なので、混雑した道では燃費が悪い・・・

・前車に近づいて止めろ
信号待ちなどで止まる時、前車との距離を大きく空けている車、ありますよね。減速して止まるならば、その時の運動エネルギーは捨ててしまうわけです。どうせ捨てるならば、1mでも先に進んだ方がお得です。大きく空けて止まった後、信号待ちの間に少し前進、停止を繰り返している車を時々見かけますが、燃費的には良くありません。やめましょうね。

・【MT車限定】エンジンブレーキが利き過ぎたら
可能ならばシフトアップ、そうでないならばクラッチを踏みましょう。アクセルは踏まないように。

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